指揮の大切さ

Conductor directing symphony orchestra with performers on background, hands close-up.

『二分の一成人式』に招待してもらい、朝一番で学校へ。
クラスの一人一人が漢字一文字を選び、なぜその字を選んだかを説明し、将来の夢や抱負を発表する。

愛娘の成長に目を細めながら、最後の合唱へ。
いざ本番になるとどうしたことか、この日のためにクラスみんなでしっかり練習してきてるはずだが、まるで輪唱のように…隣の親御さんなんかは見かねて手で指揮を取り始めるも、一度そうなると収拾がつかない。状況は変わらず合唱?は終わり、思わずクラス担任が「すみません、もう一度唄わせていただいてもいいですか?練習ではとても上手に出来たんですよ…」と慌てて再挑戦を要求。拒む理由もなく、再チャレンジ。今度は見事に合唱をやりきって無事終了とあいなった。

なぜ、最初と二番目でそこまで完成度が違ったのか?
発表を最前列で見ていた僕には、その理由がとてもよく理解できた。最初の合唱の時、担任は僕たちと同じように児童の唄に聞き入ってたのだが、まずいと思った担任は、再チャレンジの時しっかりと指揮をしていたのだ。当然子供たちも状況を理解しており、やり直しの時は担任の指揮にじっと見入り、集中して見事に唄い終えたのだ。

プロでも指揮がいなければ、合唱を完璧とまでは難しいであろうに、まして子供たちであれば当然の結果なのである。指揮、いわゆる『指示』を的確に伝へ、全体を把握し、まとめ上げることの大切さを、子供達から学んだ『二分の一成人式』であった。